cPanelの「スパムフィルタ」の機能概要です。

cPanelのスパムフィルタは、Apache SpamAssassinを採用しています。配送されてきたメールを採点し、あらかじめ設定した閾値を超えると「スパム(迷惑メール)」と判定をします。ここでの設定は、全メールアドレスが対象となります。

スパムフィルタの有効化

手順-1

cPanelメニューより「スパムフィルタ」をクリックします。

手順-2

「新しいメールを処理し、スパムとしてマークする」をONにします(有効化)。スパムメールとして判定されたメールは、件名に***SPAM***という文字が挿入され、メールボックスに配送されます。

スパムフィルタの諸設定

スパムフィルタの閾値(初期値)

初期値のスパムフィルタの閾値は 5 となっており、“Spam Threshold” (5)と表示されています。リンク部分をクリックすると、閾値を変更することができます。

スパムフィルタの閾値の変更

初期値は 5 となっており、

数字を小さくすると厳しく、数字を大きくすると緩くなります。代表的な値をプルダウンメニューで選択できるほか、

カスタムとして値を入力することもできます(0~10)。

新しいスパムを別のフォルダ (スパムボックス) に移動

有効にすると、閾値を超えたメールは「迷惑メール」フォルダに配送されます。

この「迷惑メール」フォルダはIMAPで接続をするか、ウェブメールで接続をした際にのみ表示されるフォルダです。

この機能をONにし、POP受信をすると、「スパムボックス」フォルダに入っているメールは受信されません。そのため、メールが誤判定されて「スパムボックス」に配送されていても「届いていない」と誤解する場合がありますのでご注意ください。

新しいスパムの自動消去 (自動消去)

有効にすると、閾値を超えたメールは自動的に削除されます。
※削除されるための閾値は、上記(マークを付ける、別フォルダに移動する)とは別に設定することができます。そのため、一般的には、より大きめの閾値を指定します。

ホワイトリスト/ブラックリスト

スパムとして判定しないようホワイトリストに登録することができます。また逆に、閾値を下回っていてもスパムとして判定するようブラックリストに登録することもできます。
※以下の機能は、「新しいメールを処理し、スパムとしてマークする」が有効になっている場合に画面下部に表示される「追加の構成 (上級ユーザー向け)」の中に隠れています。

「新規「whitelist_from」アイテム」または「新規「blacklist_from」アイテム」を追加をクリックします。

メールアドレスを入力します。

ホワイトリスト/ブラックリストの登録には、ワイルドカード「*」「?」を使用することができます。

  • 「user@example.com」と入力すると、完全一致したメールアドレスホワイトリスト/ブラックリストとして登録されます。
  • 「*@example.com」と入力すると、ドメイン名example.comを含む全てのメールアドレスがメールアドレスホワイトリスト/ブラックリストとして登録されます。
  • 「?ser@example.com」と入力すると、?マーク部の1文字は何の文字列でも該当するメールアドレスがメールアドレスホワイトリスト/ブラックリストとして登録されます。この例ですと、「user@example.com」や「aser@example.com」は該当しますが、「auser@example.com」は該当しません。
ホワイトリストに自身のドメイン名(例:@chiroro.co.jp)を登録すると、宛先に含まれているため、すべてのメールがスパムフィルタをくぐり抜けてしまいます。同様にブラックリストに登録すると、全てのメールが該当してしまいます。

計算済みのスパムスコア設定

スパム判定をする際のスコアは、Apache SpamAssassinが定義をしていますが、その定義をカスタマイズすることができます。

「新規「scores」アイテム」を追加をクリックします。

カスタマイズしたい定義を探します。

例えば、SPF検証に失敗した場合は、初期値ではスコア 4 として計算されますが、この値を上書きすることができます。